『ジオンへと帰る時』(大改修版) 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 私はただ一人・・・ミデアに乗っている。 そして・・・七年前の事を思い返していた・・・ 一年戦争終結のあの日・・・私はア・バオア・クー宙域にいた。 我々『闇の狩人』はMSを使わない特務部隊であった。 ジャブロー降下作戦時・・・我々はジャブローに潜入し、そのサポートに当たっていた。 だが・・・結果はジオンの敗北。 我々もまた撤退を余儀なくされていた。 その後・・・上層部は地球上から多数の優秀なパイロットを宇宙へと上げた。 パイロットが絶対的に足りなかったからだ。 しかし、それ以上に地上での大規模拠点を失っていたジオン軍には 打ち上げる為のHLV自体が全く足りなかった。 その為に、多数の戦士達が取り残される結果となっていた。 我々はパイロットではない・・・我々も地球上に残るのが本来であった・・・が・・・ 我々の特殊技能を最終決戦で活かす為に我々を宇宙へと上げてくれた人物がいた・・・ ギレン総帥親衛隊の隊長・・・エギーユ・デラーズ大佐だ。 我々はキシリア少将麾下よりデラーズ大佐の配下と変わり ソロモン戦。ア・バオア・クー戦と戦った。 しかし・・・ア・バオア・クーでは既に我々が行う事が無くなり かと言って、ジオン軍には兵員を遊ばせておく余裕など無く 我々は損傷を受け、それを急直しした程度のザクUで出撃した。 しかし、私達はMSパイロットとしては三流以下であり 大した戦果を上げる事も出来ずにあっさりと艦へと戻っていた。 しかし、そこで信じられない報を聞く。 ギレン総帥が戦死されたというのだ。 私は絶望し、置いてあったガトルに乗り、出撃をしようとする。 これで敵艦に潜入し、一隻でも道ずれにする・・・ MSで戦う事はかなわずとも、自爆ならば私にも出来る。 そう考え出ようとした時・・・私は後ろより呼び止められていた。 「待て!!」 デラーズ大佐であった。 大佐は言った。 「我等は生きて総帥の志を継がねばならん。  ジオンを再興し、総帥の志を達成する為にも貴公がここで死ぬ事は許さん。」 私は・・・大佐の言葉に従い・・・撤退をした・・・ 私はそれ以降・・・デラーズ大佐の忠実な僕となり、裏で活動をしてきた。 連邦軍籍を取得し、様々な情報を入手し その情報を大佐の元へと送る事が私の第一任務であった。 この手の任務は私の最も得意とするところである。 しかし三年後・・・思わぬ事態が地球圏を襲った。 ムゲ・ゾルバドス帝国の来襲だ。 デラーズ大佐はこの戦いに立ち上がった。 それまで温存し蓄えてきた力を全て投げ打ち 帝国軍との戦いに赴いた。 敵中枢艦隊への奇襲・・・しかし私がその戦いに同行する事は無かった。 当時、地上にて任務をこなしていた私には宇宙に上がる暇など無かったからだ。 そして・・・私にはデラーズ大佐の戦死の報のみがもたらされた。 私は絶望した。 ジオンの理想を叶える術も失ったと思った。 そして、地球圏は帝国の支配するところとなった。 しかし、既に私にとっては関係の無い事でもあった。 それから暫くして、デラーズ閣下よりのメッセージが届けられた。 いや・・・私だけでなく、生き残ったジオンの志を持ちし者達皆に届けられたのだろう。 そこにはこう書かれていた。 『このメッセージが読まれているという事は、  わしは帝国軍との戦いにおいて倒れたのであろう。  このメッセージは貴公等、ジオンの同士達に向けて発信している。  わしは理想を叶える事は出来なかったが、まだまだ我等の同士は多数いる。  貴公等が再び力を結集し、ジオンの志を遂げる事を願っている。』 私は感涙した。 泣いた事など何年振りなのかも解らなかった。 ギレン総帥が死した時すら、涙など流れなかったのだから・・・ 私はアフリカに渡り、ノイエン・ビッター少将の支配下となり 新たな戦いの時を信じ、任務を行う事とした。 ・・・そして更に三年の月日が流れ・・・ 私は任務として地球解放戦線へと潜入し、 解放戦線・スペシャルズ・・・そして帝国の動向をつぶさに観察する事とした。 ・・・そして・・・トレーズ・クシュリナーダが動いたのである。 しかし・・・我々もまた新たに3年の月日を経て力は蓄えられていた。 ジオン残党により、連携が確立し確固とした力が生まれていた。 とうとう我々が立つ時が来たのである。 既にサイド3宙域ではシュタイナー大尉やガトー少佐らが作戦行動を開始している。 私はOZとLIFEが合流しカラバがそれと同盟した事を確かめると その情報を持ち、アフリカへと帰る事とした。 私は早速、混乱しているカラジャス基地より ミデアを一機調達しアフリカへ向けて飛び立った。 今・・・とある地区でジオンへと集う者達が終結しているという・・・ 流石はシンディ・ヤマザキ少尉か・・・ 無論強力なコネを持っていた事もある・・・ だが・・・それを生かすも殺すも当人次第だ。 この辺りは、流石にクワトロ・・・いやシャア大佐と共に行動をしてきただけはある。 だが・・・私が彼等と同じ道を歩む事は無いだろう。 彼らとは同じネオ・ジオンの仲間となると言っても既に理念が違う。 我々は・・・ギレン総帥の志を遂げるのが役目・・・しかし・・・ OZや帝国を破ってもアクシズのハマーン・カーン・・・そして・・・ 彼等が真に信用に足る人物であろうか? 彼らの理念と私の理念は既に異なっているかも知れない。 場合によっては彼等とも戦わねばならないのかもしれない。 ・・・私がそれまで生きていれば・・・の話だがな・・・ (PL:リレーストーリーに加わらず、全く別行動ですので書いてみました。     拙い文章で申し訳ありません。     一部に大きな矛盾がありましたので修正いたしました。     少し無理があるかもしれませんがご容赦ください。     お名前をお借りしましたシンディ山崎PL様。事後承諾で申し訳ありませんが     お借りいたしました事をご報告いたします。     問題が御座いましたらご面倒をおかけしますが当方までメールして下さい。)